Genesis5 旅日記の第5章。大会後、帰国について。
丑三つ時
時差ボケに助けられて、我々の部屋メンバー2名は無事朝3時にロビーへ降りた。ロビーは、ホテル入口付近も含めると、意外と賑わっていた。打ち上げ帰りの陽気な連中が、入り口を封鎖していた。
[先に去るBrood, Vayseth, Takoman]
朝3時。草木も眠る丑三つ時。ESAM, MVD や Vayseth は、Broodさん, Takomanさんと同じく、オークランド空港から日本へ向かう。先ずは国内線にてロサンゼルスに向かい、そこで羽田空港行きの国際線に乗り換える。スマブラ勢の大師団が、Evo Japan へ向かって Genesis 会場を発つ。また日本の地で相見えることとなる。
[朝5時に集合した日本勢]
[ホテル正面]
その後しばらくして、我々残りのスマブラ4日本勢は、サンフランシスコ空港へ向かう。今日もUberを3台呼び、来た道を逆に辿る。Uber は何事もなくホテル前へ現れ、各4名のメンバーを載せて発進した。雨がふたたび一行を出迎える。この地の雨は実に静か。物を潤し、細やかにして声無し。
[フリーウェイの渋滞]
[ゴールデンゲートブリッジ]
雨雲に覆われ、左手に視えるサンフランシスコ湾も空も倶に黒い。海に船の姿は無かった。Uber の車内で暁を迎えた。5車線ほど有るフリーウェイは、朝ながら通勤ラッシュなのか、渋滞のブレーキランプと朝陽に車窓の雨粒が紅く照らされた。
踊るサンフランシスコ空港
走ること30分。意思疎通をしていなかったため、各自のUberはバラバラのターミナルに到着した。サンフランシスコ国際空港。離れ離れになりながらもLINEで現状を確認し合った。各自乗る飛行機便はトループ毎に別々の予定であったが、モニタに映し出された告知から分かったことは、日本向きの飛行機便は、悉くキャンセルされていたということである。
[サンフランシスコ空港 到着、しかし…]
[ベンチで作戦会議 : Ratio, ?, Matcha, P-, Kimisan, Agehasama]
幸運にも、サンフランシスコから成田への直行便だけ生きていた(筆者は元よりこれに乗る予定)。まだ空きがあったため、Star Alliance 便で帰るメンバーは一斉にUnitedの直行便へ振り替えて貰った。One World 便に乗るメンバーも、なんとJALの直行便へ振り替えて貰い、無事全員帰国の準備が整った。
Star Alliance や One World といった 航空連合/マイルシェア については、詳細は各自調べて頂きたい。ここにて今後遠征する方の為に必要事項だけを述べると、航空会社にはグループ契約の様な体がある。キャンセル便の振替はこのグループ内で行われる。これを応用すると、日本の方は United, Air Canada に乗るならば ANAの窓口へ、American に乗るならばJALの窓口へ。緊急時、空港ではここへ向かえば日本語で対応して貰える。
[便を振り替えて貰ったMatchaさん]
[DX勢 : aMSa, Sanne, Plata, Nanashi]
スマブラ4勢が一段落した頃、DX勢は、夜遅くにDX Top8が終わったこともあり、空港には朝8時に到着した。已んぬるかな、この時点で日本行きの便は全てキャンセルか満員となっていた。天候が理由の場合、キャンセルされた飛行機に関するあらゆる補償は出ない。偶然遭遇したスマブラ64勢についても同様であった。
覚えておいて欲しい。「雪が降ったら朝5時に空港」である。
我々は搭乗の時間が近づいたため、彼らを尻目にゲートへ向かった。(結果的に、彼らは1日待って次の日の便に乗った。)
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[飛行機内で喜びを表す]
帰国
[成田空港 国際線到着]
斯くして、今年の一行の遠征の道途も終を迎える。眠りの近傍の最中、成田空港へ着陸して視界に移った雪は地に滋く、関東地方のものとは思えなかった。
スマブラ勢の世界は、ゲーマーの手で回っている。毎年、この旅日記で登場する人物、それはプレイヤーであれ舞台裏の人物であれ、お互いを能く知り愛するスマブラ勢同士である。参加者・観客、運営をする中枢、進行を輔けるボランティア、トーナメント進行、配信チーム、ブース運営。このゲームを愛し、繁栄を願う。世界でも・日本国内でも、自分たちの手で大会・交流の場を運営しているタイトルは稀有である。私もこのゲームで育ったことは幸運であったし、この開拓者精神を忘れないでいたい。
閉幕
Takoman(司会)「こうして、今年の旅日記は幕を閉じます。この後、多くの海外勢(ESAM, MVD, Xzax, Logic 等)がEvoJapanへ渡航し、MkLeo は闘会議までに及び日本に3週間ほど滞在しました。毎年Genesisは1年のスタートを告げます。今年は既に走り出しています。また1年間、熱い競技をご覧になることが出来るでしょう。それでは本日は、ありがとうございました。」(退場)
(Genesis5 旅日記 完 文・アユハ)