恋心は超グリーディ

普段質問されることを文章起こした場所です。ライブ配信やゲームイベントにまつわるものです。もしくは、たまに筆者の趣味の文章が交じります。

Feb 25, 2019 -

G6 第5章 さいごに

Genesis6 旅日記の第5章。帰国日である。

“代替メッセージ”
[部屋のメンバー。三大ゆうた。]

我々は寝なかった。晩ごはんから帰ると深夜の2時。本当は Oakland Esports Arena で打ち上げパーティもあったのだが、それも2時までということで断念した。(Genesis最終日のスケジュールが延びた所が最大の原因では?というツッコミはしない。そんな無粋なツッコミはせず、来年の楽しみとする。)

起きたまま帰国の準備をし、荷物をスーツケースに詰めた。

“代替メッセージ”
[ホテルのロビー。Sanneさん・Abuさん・Natsuさん。]

行きと同じで、サンフランシスコ国際空港から経つ。朝の便が8時からだったため、5時には空港に着こうと考えた。朝4時にロビーに集合。そのまま Uber を複数台呼び、一斉に空港に向かった。今年は日本側も天気は問題ないし、無事帰国できそうだ。

“代替メッセージ”
[ホテルのロビーに集合。]

「朝5時をこえると、平日だとヤバいぜ。」

こちらの Uber 運転手はそう云っていた。この辺りの朝の高速道路は、思ったよりも混んでいる。車出勤の者も多いので、4車線のベイブリッジも詰まるそうである。

この朝も雨が降っていた。おそらく昨晩から降り続けていたのだろう。車窓にたまった雨粒に前を走る車のブレーキランプが反射し、鱗のように光っていた。眠かったのか、車の中では誰も喋らなかった。高速道路にはまだ、行きで見たものと同じアメフト「スーパーボウル」の広告が掲載してある。ネットに依ると結局ペイトリオッツが勝ったらしい。

さいごに

我々「スマブラ勢」は、競技をするために・トーナメントに参加するために Genesis に集まった。各大陸から、4000名近いプレイヤーが集まった。

ただスマブラ勢は 1on1 のタイマンだけをするわけではない。スマブラ勢同士で遊ぶ時も乱戦をするし、 Mew2King がスピリッツなしで1人用モードをクリア(記事) する所をご覧になった方もいるだろう。だが統一ルールで競技性を求めると、あつまり易いのである。皆が同じ方法で・同じ名目のために世界から人を呼びかけ易いのだ。中でも競技用の、Genesisで用いるような1on1ルールは、例えて謂わば F1 に近い。自動車の乗り方は色々有り得るが、同じジャンルの中でルールをなるべく狭く規定したものが F1 であり、スマブラの1on1なのである。

一作出ればグローバルで1000万本が売れるゲームタイトル『スマブラ』の中で、競技者という人種は少数派である。ただこうしてプレイヤーが集まり、言語が異なる中で対戦して、また別れ往く。いずれまた会う日を信じて。この体験をしたいがために、1on1 の魅力に取り憑かれた者達は、ずっと競技を求めて旅をするのだと感じる。

“代替メッセージ”
[早朝のベイブリッジ。]

スマブラで大会に出ようと思ったならば、ゲームだけ出来れば良いわけではない。観光地でもない場所で一通りの海外旅行をガイドなしで行い、予選が始まる時に自力で所定の場所へ行く必要がある。自分で出来ないにしても、協力できる周りの仲間を見つける必要がある。自分の手でやりきる力は、スマブラ勢に暗に伝わる精神である。

“代替メッセージ”
[乗り換えのロサンゼルス国際空港にて。虹]

今年の夏に遠征する頃には、「平成」は終わっている。Evo2019 になろうか?平成が終わっても、まだスマブラで大会をしろと告げられていると感じる。今回もアメリカに行き、向こうでは新しいことが起きていることが見えた。でも、

「今年は新 Emperorエンペラー の即位日に大会やるよ!」

と CrimsonBlur や TO Joe (大会運営の皆さん)に云ったら、

「今時代は2019年。日本には Emperor がいるのか?」

と訊き返された。どうしても日本とアメリカで異なる文化面はある。そして文化が異なろうとも、そこを気にかけてくれる外国は中々ない。そんなものである。逆を考えれば、アメフトでペイトリオッツが勝ったなんてことを気にかける日本人はいない。日本で大会を開くに当たっても同様で、日本の法制度はアメリカと違うし、そこを不憫に思って外国が法改正のために手を差し伸べてくれる訳ではない。だから大会を今後続けていくに当たっても、日本で出来ることは日本で追求していきたい。自分達の力で。

日本の成田空港に到着すると、出待ちが4名ほどいらっしゃった。構成はまあ関係者なのだが、こうした些細な変化から、何年か経てば大きなファンの群衆に繋がるのであろう。初めて遠征したころと比べると、遠征自体も、そして国内の情勢も大きく変化した。

こうして、Genesis6 旅日記は幕を閉じる。Genesisは一年の始まりであり、こうしてまた新たな時代が幕を開ける。そして自分たちの力と・思いと・実績を持ち寄って、また来年のGenesisで集う。

(Genesis6 旅日記 完 文・アユハ)

G6 第4章 カーテンコール 社交スマブラ紳士への導入

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