恋心は超グリーディ

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Jun 15, 2019 - others

今夜勝ちたいDota2 プレイ編 ~初心者がAutoChess勢に捧ぐ~

今夜勝ちたいDota2「勧誘編」を読まれた方が、ゲームをダウンロードしていざプレイしようという時に読む記事を用意しました。こちらは後編です。

特に、「自分が始めた頃に知りたかった情報」をまとめました。調べれば分かる知識だったりは完全に無視し、もしくはURLを貼りましたので各自飛んでお読みください。ここでは「自分が教えて貰わないと気づけなかった概念」をまとめました。(前篇は こちら

書いていて気がついたのですが、Dota2というゲームは日本語版が正式には無いというのに、日本語の解説がそこそこ落ちています。 『dota2を始めてみた』のこちらのページ にも資料がまとまっています。流石伝統と熱狂のゲーム Dota2 です。

ヒーロー選び

Dota2 では操作キャラのことを「ヒーロー」と呼びます。(あの外見で「ヒーロー」とは?というツッコミはなし。)

“代替メッセージ”
[筆者オススメの初心者向けヒーロー : TideHunter]

格闘ゲームをしている方ですと特に1キャラのやりこみを重視するようになっていますが、このゲームは前提として一人で数キャラを使うことになっています。初心者でも最低2ヒーロー持っておくべきです。また、複数キャラを使用することで見えてくる知識が広大なため、1キャラの使い込みよりも幅広い使用が特に初心者のスキルアップに繋がります。

“代替メッセージ”
[(再掲)Dota2のキャラ選択画面]

キャラ選択画面をご覧ください。このゲームではヒーローは大きく「STRENGTH / AGILITY / INTELLIGENCE」の3つに分類されており段落分けされています。また、小区分で「キャリー/サポート/複雑性/近接/レンジ」(Carry/Support/Complexity/Melee/Range) という分け方もあり、クリックするとどのヒーローがどの小区分に当たるかも見えます。
…ただ、こういった種族分けはゲーマーの方は慣れているので、 こうしたページ(Dota2 Wiki) をご覧になるともう分かってしまうと思います。そのため、分かりづらい要素について説明します。

誤解してはならないのは、Support も敵を殴って乱戦に入るところです。Support も序盤は雑魚狩りをしますし、頻繁に発生する乱戦の取り巻きとして攻撃を撃つことになります。回復のみ・デバフのみというイメージでは有りません。寧ろSupportはやるべき事があるぶん難しいと私は感じました。メリットは、戦犯となっても味方から怒られないところです。

MOBA未経験ですと Carry の意味が分からないと思います。これは「序盤は弱いけど育つと強いキャラ」という意味です。

ヒーローはこのように独特で固有なのですが、そこまで迷う必要はありません。いずれにせよ複数ヒーローを使うことになりますし、使ってみて合わなくとも知識として積もるので無駄にはなりません。以下『ガイド』の章をご覧になってヒーローを試してみて、合うヒーローがいたら選びましょう。

ちなみに、 こちらのブログ『dota2を始めてみた』 にオススメヒーローが詳細にございますのでご覧ください。

詳細にDota2のステータス(攻撃力・防御力のシステム面)について知りたい場合は、こちらに Dota2 Wiki ヒーローのステータスについて がございますのでご参考に。ちょっと複雑なので気にしなくとも大丈夫です。

おまけ.「属性」

このゲームでちょっと意外なのは「属性」という言葉です。炎とか氷とかイメージされると思いますが、このゲームでは Strength(体力), Agility(素早さ), Intelligence(知能)を指します。図1.でも、ヒーローがこの3つの「属性」順に並んでいることが分かります。(ちなみに各属性の中ではアルファベット順です。)
この「属性」が3すくみみたいな構造になっています:

  • Strength が上がると体力が上がり、魔法防御が上がる。
  • Agility が上がると攻撃スピード・移動速度が上がり、アーマー(物理防御)が上がる。
  • Intelligence が上がるとスペルダメージ(魔法攻撃力)が上がり、マナが増える。

です。ただ、はじめは細かい数値を気にするよりも、立ち回りやアイテムの知識差が結果に出るため、気にして選ぶ必要は無いと思います。

ガイド

「さあこのヒーローで行こう」と思い立っても、Dota2 ではキャラを成長させる要素や、アイテムを買って強くなる要素があります。ここが複雑で、初心者はまず分かりません。遊びやすい MOBA が未経験者にとってなぜ「難しそう」とハードルを感じられてしまうのか、その元凶かと思います。

しかし、成長・アイテムをまとめて解決するツールがひっそりついています。これが「ガイド」です。

“代替メッセージ”
[「ガイド」を入れておくと、このようにアイテム購入やスキル成長のサジェストをしてくれます。「デモヒーロー」内での動作。]

ガイド
上図の通り、Dota2 はアイテムが多く、対戦中にショップの画面を開いても目移りしてしまいます。しかし、ガイドを入れておくと、

  • サジェストされたアイテムを右クリックするだけで購入完了
  • サジェストされたスキルを左クリックで成長させればOK

となります。

ガイドはどうやって導入するのか。「ヒーロー」の画面で各ヒーローを選択すると「ガイド」のタブがあるためそこから選択も出来ますが、対戦中にも導入できます。詳細は こちら『どーたっこ』 にございます。

デモヒーロー
格闘ゲームをやっている方ですと「トレーニングモードはどこ?」「トレモは?」と思うかと思います。それに類するものが「デモヒーロー」です。 キャラ選びなんて、自分としては「デモヒーロー」で動かしてみて気に入ったヒーローを選択する、で良いと思っています。

知らないと戦犯になるやつ

ここまでは、自分のメニュー画面で完結する内容でした。ここからは実際のゲームプレイの内容になります。一度は「ボットとプラクティス」を経験されないと意味が分からないかと思います。

■ゲームプレイに関して、特に『dota2始めてみた』が私の中で最も評価が高いです。 このページ(「初心者ガイド 初心者から中級者へ? 最近思うこと」) を読んでみてください。

また、 こちらの記事(「初心者のためのdota2リンク集」) に重要なリンクがまとまっています。

雑魚狩り
※この文章で「雑魚」とは正式には「クリープ」のことを指します。
ラストヒット(LH)とデナイ(DN)を憶えましょう。このゲームでは序盤(Lv.6になるまで)、前線を下げたいです(理由は こちら )。常に足を動かしながら、敵クリープのトドメのみを入力し、味方クリープにもトドメを刺してください。敵クリープへの攻撃は右クリックですが、味方クリープへの攻撃は「A+左クリック」をせねばなりません。
LHとDNの細かい仕様・読み合いについては、 こちらのページ に詳しくございます。かなり役立つと思います。

移動方法
Dota2 ではアイテム:タウンポータル(TP)でワープします。 TPがないとワープできませんが、逆にTPがあれば基本的にはタワー・リスポーン地点へワープ出来ます。TPを押してからマップで希望の地点を左クリックすればワープ出来ます。自分の居ない場所で急に団体戦・タワーディフェンスが勃発することが有りますので、急いでワープしていく必要があります。TPは、中盤(Lv.6)以降、複数個貯蓄しておくようにしましょう。

ルーン
このゲームにはお金(ゴールド)が湧く場所があります。敵・味方平等に2つずつ地点があり、5分に一度湧きます。この湧く金を「バウンティ(Bounty)」と呼びます。プレイしたての頃ははあまり意識できないと思います。

ただ大事なのは、試合開始 0:00 の瞬間に全地点で1個ずつ湧くということです。そのため、法螺貝が吹かれて「The Battle Begins」がアナウンスされる瞬間に、湧く地点に居ないといけません。このゴールドをかけて、いきなり乱戦がスタートします。乱戦に自分がいないとそれだけ自分のチームが不利であり、最初の所持金に差が出てジリジリと響きます。0:00 時点で、自分のレーンに近いバウンティに駆けつけましょう。

右クリックと左クリック
紛らわしいです。
基本的には「移動と購入が右クリック」で「対象の選択」が左クリックです。例外的に「敵への通常攻撃」が右クリックなのですが、これは「A+左クリック」のショートカットに右クリックが設定されていると覚えると納得いきます。

アイテムの買い物
チュートリアルにもありましたが、このゲームには買い物があります。しかし、このゲームではプレイ時間の大半を戦場で過ごすため、初期位置まで戻って買い物をするのは手間であり、自分のタイムロスはチームへの負担にもなりますので推奨されません。以下の章「クーリエ」パートでも解説しますが、戦場にいながらにして、クーリエという宅配ユニットに買い物を運んでもらうこととなります。

「アイテムを選択したのに買えないな」と思ったら「シークレットショップ」を疑ってください。シークレットショップは味方・敵 の陣営に1つずつ配置されており、ここでしか買えないアイテムがございます。該当アイテムには「⛺」のアイコンがついています。

“代替メッセージ”
[待機画面でアイテムを調べる方法]

そして、「アイテム合成」という要素があります。例えば Aghanim’s Scepter (通称「セプター」)という重要アイテムを Dota2 Wiki で見てみましょう

“代替メッセージ”
[Aghanim’s Scepter, Dota2 Wikiより引用]

4200ゴールドのアイテムですが、「素材アイテム」とも表記してあります。これはつまり、

  • 4200ゴールドで買うことも可能
  • 素材アイテムを揃えると自動でセプターに変化する

という意味です。基本的には一括を避け、素材で順番に買って行きましょう。ゴールドを貯めてから一括で買うよりも、素材を順番に買って行った方が順次アイテムの効果を少しずつ享受できるためです。なお、セプターの素材である Point Booster は上記「シークレットショップ」でしか購入できないため、

  • シークレットショップで Point Booster を買う
  • 普段のショップで他3パーツを買い、クーリエに運んでもらう

という作業が必要になります。(クーリエに関しては、以下「クーリエ」のパートを御覧ください。)
「素材を一つ一つ探すの、面倒くさくない??」と思われるはずです。が、買い物画面でアイテムを左クリックしますと、素材を表示してくれます。そのため、「ガイド」で表示されているアイテムを左クリックし、素材を右クリックしていけば欲しいものは揃います。(私はこれを知るまでに非常に時間がかかりました。)

豆知識

ここでは「知らなくてもボット戦なんとかなるけど、対人戦の前には知っておいた方が良いですよ」くらいの内容を書きます。まず、私が数戦Botとの対戦をこなした辺りでこのサイトがすごくありがたかったため、是非ご覧ください。(1年前にDota2を始めた方が書いたということで、初心者視点で非常に分かり易い内容でした。)
https://dotakko.com/

クーリエ
上の章「アイテムの買い物」パートで記した買い物に関する内容です。「クーリエ」とは羽の生えた馬のことです(序盤は羽が生えていません)。買ったアイテムを運んでくれます。上でも述べたように、このゲームでは戦場に居ることが多いため、リスポーン地点(=標準買い物地点)へ戻ることは稀です。そのため、どこに居ても買い物は出来、買ったアイテムはクーリエ内に貯蓄されるシステムとなっています。クーリエボタンを押すと、そのアイテムを届けてくれます。

基本的には、「戦場で買い物をする」→「矢印ボタンを押してクーリエに運んでもらう」だけです。デフォルトでは画面右下に「→」ボタンがあります。これがクーリエボタンです。押しますと、以下図 左のように誰が押したかアイコンが出ます。これは宅配中の状態です。

“代替メッセージ”
[クーリエボタンの状態変化]

上図 右のようになっている場合は、「誰かがクーリエを注文したけれど何かしらの理由で中断された」状態です。右下の小さいアイコンを押してあげると、元の主のところへ配達が再開されます。自分が矢印を押したくとも、味方を優先してあげましょう。

ワード
見たことあるでしょうか?「ワード」(Ward)とは目の杖です。一定範囲を可視化してくれます。最初はあまり有り難みが分からないですが、経験を積むことで有り難みが分かると思います。

  • 自陣のジャングルを一人で歩いていたらなぜか敵に奇襲された
  • 相手を追い詰めたのに、キルを取れず逃してしまった

こういった場面はワードがあれば解決できたものです。ワードの置き方については Dota2Wikiこちらのページ が参考になりました。サポートをされない方でも、一度Bot戦でサポートヒーローを使用してみて、ワードの置き方について学んでみることをオススメします。自分の攻めるときの立ち回りに影響します。

セプター
Aghanim’s Scepter という青い槍のアイテム( Dota2 Wiki )があります。上でも一度画像だけ出しました。こちらのアイテムはステータスアップのみならず、各ヒーローの何かしらのスキルを向上してくれる効果を持っています。だから重要です。中には、スキルそのものを1個与えてくれます。
ヒーロー例)

  • Lion : セプターを持つとult(Rボタンスキル)が単体攻撃から範囲攻撃に変わる
  • Grimstroke : セプターを持つと、スキルが1個増える。相手ヒーローの分身を作り出す

どのスキルがどのように強化されるのかは、「ヒーロー」タブから確認できます。…ただ説明内容は残念ながら英語なので、Dota2 Wiki に行った方が早いです。

Tome of Knowledge
経験値を買うことができるアイテムが売っています。

“代替メッセージ”
[Tome of Knowledge, Dota2Wiki より]

開始10分から購入可能で、一定時間に一度入荷されます。安い割に経験値ががっつり入りますので、入荷されましたらチームでちゃんと使い切ったほうが良いです。経験値の差だけ、敵チームに戦力で劣ることになります。

分身
ヒーローのスキルやアイテム、または自然湧きのルーンを用いて、「分身」が現れることがあります。相手が分身を出したときは非常に強力で、初心者の頃はただひたすらに分身に狩られます。Chaos Knight, Phantom Lancer, Naga Siren といったヒーローがスキルで分身して来ます。

分身は Hex で1つ消せます(相手を動物に変えるスキル, Lionなどが持つ)が、相手が何体にも分身するため余り有効ではありません。AoE(範囲攻撃)で対処するのが王道です。Sand King などが AoE を持っているため、余り操作に自由度がなくて移動がおぼつかない分身を削りましょう。特に Earthshaker はult(Rボタンスキル)が「分身を含めた相手人数」に応じて威力が上がるため、相手に分身が居る際は寧ろチャンスとなり他のヒーローにも大ダメージを与えられます。

レーンとジャングル
ジャングルにいる「中立クリープ」。重要なことは、中立クリープよりもレーンで敵クリープを狩る方が経験値の貯まり方が早いということです。慣れていない内は、積極的にジャングルの中立クリープを狙うというよりも、空き時間がある際に襲いましょう。

BANとPICK
対人戦「ノーマルマッチ」に入りますと、いきなり「Your Time to Ban」と云われます。ノーマルマッチでは最初に「BAN」をするということに注意してください。これが終わってからいつもの「PICK」(ヒーロー選択)が始まります。焦ってヒーロー選択をしてしまうと、そのヒーローを使えなくなってしまうため絶望し、他のチームメイトに申し訳ない気持ちを抱きながら不慣れなヒーローを振り回すことになります。

実はDota2には細かいポジションが決まっており、それについては どーたっこブログの一記事 がありますが、気にしなくても問題ないです。対戦では大丈夫ですが、他の方の解説を読むときに必要になる知識かと思います。

勝ち方

筆者はまだランクマッチも解禁されていない初心者ユーザーですが、「以上のどのカテゴリにも分類されない知識」としてこのパートを用意しました。

集団戦にかけつける
このゲームでの戦闘は、死すべき時に死に、生きるべき時に生きる必要があります。逆は非常によくないです。他の方の解説を読んでいますと「上手いプレイヤーはよく倒し、よくやられる」という表現が出てきます。Dota2 ではどうやら集団戦に参加することが重要になっています。たとえ自分がレーン戦・対面1on1でキルを取っていても、集団戦で多数のキルが互いに起きたときに自分が近くに居ないと、経験値が入らないためレベル上げレースで負けてしまいます。 こちらのブログ でも「Dotaはチーム戦」と指摘しています。
おまけ: 自分が死んだ場合に相手に入る経験値について

マップを見る
上の理由から、集団戦が起きている時に駆けつける判断が必須になります。そこで、自キャラではなくマップを見ましょう。

普段からちらちらマップに目をやってください。ファーム中にマップを左クリックで別場面を観察することも可能です。どうせレーンは3つ・味方は4名しかないため、見るべき箇所は無限ではありません。こうしておくと、戦闘の勃発に気づくことが出来ます。

また、戦闘中は自分は「マップを右クリック」で移動し、カメラを敵に合わせましょう。相手の意図を考えながら逃亡すると、生存率が上がります。

逃げ方を知る
マップを見て集団戦に参加することは可能ですが、では戦闘に参加した最後はどう締めくくるべきでしょうか。そこで逃げ方を意識してから戦闘を開始すると、生きて集団戦を終える確率が上がります。

Shadow Blade というアイテムを発動すると透明になるため、格段に逃げ易くなります。また、何も持っていない時は ジャングル・森 に入ると自分の視界は保たれますが相手から自分は見えなくなります。さっと森に入って「TPアウト」(タウンポータルを用いて移動すること)すれば、単純ですが相手を撒くことが可能です。実戦でもよく見られる逃げ方です。

以上、

初心者の私が Dota2 に関してた気付いたことでした。
文中に多くのURLを貼りましたので、巡って頂くと知識はより濃厚になります。Dota2 は特にプレイし始めの時期に知識を増やす・やれる行動を増やすことで気持ちよくなる度合いが、他のゲームにも増して高いです。達成感を味わうためにも是非このゲームを遊んでみてください。

またお会いしましょう。

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